
ムーヴは前輪左のブレーキが固着して走行中に振動する故障が多々あります。
ネイキッドなども同じように同じ個所が故障しますが、リコールなどにはならなく、有料の修理になってしまいます。
今回はブレーキではなく、ムーヴでよくある以下3つの故障をご紹介します。
- アイドリングでブルブル振動する
- アイドリングが不安定で振動する
- 走行中、ブルブル揺れる
振動などの故障の原因と修理費用をご紹介しますので参考に見て下さい。
目次
エンジンマウントがムーヴの振動の原因
ムーヴに限らず、ダイハツの軽は振動があります。
アイドリング時の振動、走行中や加速時の振動、車庫入れ時などのバックに入れた時やヘッドライトを付けた時、エアコンを使用した時など。
ダイハツの軽自動車は性能は良いのですが、振動はあります。
しかし修理すれば直る振動もあります。
それはエンジンを車体に固定する箇所のエンジンマウントという部品です。
そのエンジンマウントはエンジンを支えているゴムですが、劣化してつぶれてきたり、切れていれば室内にも振動が生じます。
10年10万kmもエンジンを支え続けていれば弱ってきますので、車の揺れを感じるようでしたら車検の時に合わせて点検してもらってください。
新品のエンジンマウントと比較
左の写真はムーブのエンジン下側の写真です。
青丸がエンジンマウントで外したものが右の写真です。
赤丸を比べてみて下さい。
右が新品、左が元々ついていたエンジンマウントですが、ゴムの太さがあきらかに違います。
新品は強化されているようでした。
実際にエンジンマウントを交換してみましたが、乗り心地は少しだけ改善されました。
アイドリングの揺れはそれほど、変化がなかったのですが、走行中の振動は静かになった気がします。
エンジンマウントは全部で3つ
その他にエンジンマウントは2個使っています。(赤丸の所)
左の写真はエンジンの運転席側、右の写真は助手席側。
運転席側のエンジンマウントはファンベルトの近くで、助手席側のエンジンマウントはバッテリーの下に付いています。
ムーブのエンジンマウントは全部で3個使っていますが、今回は残念ながら3個交換してもそれほど揺れはかわりません。
かなり酷い状態でしたら体感できると思いますが、通常の劣化でしたら、少し振動が弱くなった程度しか変化しないでしょう。
エンジンマウント交換費用
部品代 | 工賃 |
7,000円/1個 | 6,000円/1箇所 |
ミッションの上のエンジンマウントだけは作業が難しく、工賃が12,000円程度になります。
エンジンの上(ベルト付近)のエンジンマウントが一番負荷がかかるので、弱りやすくなっています。
下の画像はタントのエンジンマウントですが、右が新品、左が10万km走行の部品です。
下のゴムがつぶれてシルバーのベースが下がっているのがわかります。
その他にも定番の故障個所があります。
ムーヴはハンドルもブルブル振動
むーヴはアイドリングでハンドルがブルブル振動し、時には大きな音でガタガタいう故障があります。
原因はステアリングシャフトのジョイント!
ムーブはそれほど、故障は聞かないですが、ミラジーノはほとんど故障しているようです。
ジョイント部分の遊びが大きくなりガタツキが発生します。
その症状はとにかく、室内がやかましい!ガタガタガタガタ異音、です。
ステアリングシャフト修理費用
部品代 | 工賃 |
20,000円 | 8,000円 |
合計28,000円程度。
音を経験したことがある方でしたらわかると思いますが、知らない人だとハンドルが外れちゃうんじゃないかと心配になってしまうほどガタガタします。
場所はハンドルのすぐ下あたりのブレーキペダルの近くにジョイント部分があります。
ここがガタガタしてるのですが、運転していると振動が伝わってハンドルがガタガタしてしてきます。
アイドリング中は「ガタガタ、ガタガタ」ものすごく大きい音がします。
その時にハンドルを右か左に半周ほど回転させて音が消えればジョイント部分の故障で間違いないです。
車検でよく聞く交換部品ドライブシャフトブーツ
ムーヴの車検整備見積もりを出してもらうと、高い確率でドライブシャフトブーツという部品の費用が入っています。
ドライブシャフトとは自動車の前輪を駆動するためにミッションからタイヤまでつないでいる棒です。
右側の車輪と左側の車輪をそれぞれ回転させて車を動かしますので、2本あります。
4WD車ですと4か所のタイヤを動かしますので4本です。
そのドライブシャフトは自動車を動かせば必ず回転します。
ハンドルと回せばドライブシャフトの先端が曲がったまま回転します。
ブーツと呼ばれるゴムのカバーでおおわれていますが、ゴムの為、劣化してくれば切れやすいです。
なので車検などの点検時に切れている場合が多いです。
ドライブシャフトブーツは切れていると車検は不合格になります。
整備工場で確実に交換してもらいましょう。

急加速時に振動するのはドライブシャフト
アイドリングで停止時に振動するのはエンジンマウントの劣化です。
加速する時に振動するのは左のドライブシャフトが原因です。
揺れ方はハンドルはまったくブレや振動がないのに、車体が左右に揺れる不思議な症状です。
自動車修理に関わってる人でもこの揺れは不思議な感じがするはずです。
ハンドルにブレがあれば、タイヤやブレーキローターなども考えられますが、無ければドライブシャフトで間違いないでしょう。
車パーツでいう左右は運転席に乗った状態で判断しますので、左とは助手席側の事です。
L150Sの型式のムーブはこの左のドライブシャフトが欠陥で、部品は改良されて新車装着のドライブシャフトは作られていません。
中古パーツですと改良品ではない場合があるので注意して下さい。
普通に注文すれば改良品になっているので、そちらに交換すれば加速時の嫌な揺れは直ると思います。
ドライブシャフトは目で見ても曲がっているのは判断できませんが、リフトアップし、ドライブにい入れてタイヤを空転させると曲がっているのがわかりました。
その際、軽くドライブシャフトに触れると曲がっているのがわかりやすいと思います。
ドライブシャフトの交換費用
先ほどお伝えした、ドライブシャフトですが、新品ですと部品代金だけで3万円位します。
ドライブシャフト交換工賃は12000円位ですので、合計で5万円という高額な修理になってしまいますが、自動車修理部品は安くて良い部品が販売されているのを知っていますか?
リビルト部品と言って、故障部品を回収して修理し、販売されています。
部品によって弱い場所が決まっているため、リビルト部品は弱い箇所を重点的に強くし販売しているのです。
ですので、新品以上の性能となる場合もあります。

リビルトのドライブシャフトは1万円位です。
工賃は変わりませんので、リビルトのドライブシャフト交換費用は合計で25000円位になります。
半分以下の費用でしっかり直せますので、修理依頼するときはなるべくリビルト使用したいと整備担当に伝えることをおすすめします。
ドライブシャフトを安く交換する方法
部品交換の費用を節約するには車検整備の時に同時に修理すれば工賃が安くなるので、もし乗ることに不便がないようでしたら、車検まで待って車検と一緒に修理してもらう方がお得です。
ディーラーはリビルト品や中古部品の使用をあまり好みません。
安く修理したいのであれば、ディーラー以外の工場に持ち込んだ方が良いと思います。
人気店はオートバックス車検です。
オートバックス車検の注意点のページも参考に見て下さい。
ムーブL150S車検整備参考費用
ムーヴの車検費用も参考までに見て下さい。
車検費用内訳 | 金額 |
自賠責保険料 |
25070円 |
重量税 |
6600円 |
印紙代 | 1400円 |
検査料 | 9000円 |
整備費用 | 13000円 |
合計 | 55070円 |
ネット予約ができるオートバックス車検が人気です。
車検が近い方はオートバックス車検で無料見積もりを出してもらい、検討するのがおすすめです。
ムーヴのアイドリング不安定の原因
アイドリング不安定で振動するムーヴもあります。
ムーヴのアイドリングが不安定になる原因は主に3つです。
- スパークプラグの故障
- イグニッションコイルの故障
- ISCバルブの故障
それぞれ解説いたします。
スパークプラグ故障による振動
スパークプラグはガソリンを燃焼させる為の点火装置です。
ライターで例えると、透明な液体がガソリン、スイッチを押して火花が飛ぶ所がスパークプラグといった感じです。
ムーヴのスパークプラグは全部で3本使っていますが、1本でも故障すればブルブル振動してアクセルを踏んでもスピードが出なくなります。
イグニッションコイル故障による振動
イグニッションコイルはスパークプラグの上に付いています。
スパークプラグ1つに付き、イグニッションコイル1つなので全部で3つ使っています。
イグニッションコイル故障の症状はスパークプラグの故障と同じです。
ISCバルブ故障による振動
ISCバルブは燃焼室に送る空気量を調整するバルブです。
汚れで動きが悪くなったり、汚れでバルブが密閉しないなどの理由で空気量の微調整ができなくなりエンジン不調になります。
エンジン不調になるとアイドリングで揺れる症状があらわれます。
エンジン警告灯の原因と修理代【ガタガタ振動しても走れる?】のページも色々な故障を紹介しているので参考に見て下さい。
なお、修理するなら車を買い替えた方がお得な場合もあります。