プジョー ブレーキのエアー漏れの修理方法【マスターバックの交換手順】

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ブレーキを踏むと「シュー」といったエアー漏れのような音が聞こえる時の原因と修理方法をまとめました。

プジョーに限らず、どの車でもブレーキのマスターバックは使ってますので、エアー吸い込みの音が聞こえましたら参考に見てください。

実際の画像を通して、点検方法~交換方法まで説明いたします。

マスターバックとは

まずはマスターバックについて説明します。

 

付いてる場所

プジョーは特殊で、助手席側エンジンルームと室内の境目に付いています。

国産車のほとんどは運転席側に付いています。

プジョー308ブレーキブースターの取り付け位置

 

 

役割

エンジンの吸い込む空気を利用してブレーキペダルを足で踏み込む以上の力を出します。

 

概要

ブレーキペダルとマスターバックはロッドを介して直結してます。

ペダルを踏むとロッドでマスターバックが押され、エンジンの吸気圧で倍力装置が働き、ブレーキマスターシリンダーを押します。

マスターシリンダーとはブレーキオイルを各車輪まで送るポンプのような部品です。

マスターバックで力を増幅させ、ブレーキオイルを強力に送り、タイヤの回転を止めます。

マスターバックから音が聞こえるか確認する

ブレーキを踏むと「シュー」という音がマスターバックから聞こえなければ、違う箇所の故障です。

間違った修理をしないように、まず最初に音の出所は確実に突き止めましょう。

 

音の出所点検

ブレーキブースターからエアー漏れ箇所

プジョーは助手席側にブレーキマスターが付いていますので、助手席足元上(ダッシュボードボックス)下側のカバーを外します。

そうしますと、マスターバックの先端が見えます。

「シュー」という音が出ているときに先端のゴムカバーを押したり、引っ張ったりしてみてください。

音が変化すれば、そこからエアーが漏れている証拠です。

次はマスターバックの交換方法です。

ブレーキマスターバック交換方法

バッテリーを外す

プジョーのマスターバックはエンジンルーム奥に隠れていますので、ほとんど見えません。

交換が大変に思えますが、意外と簡単なので安心してください。

まず最初にエアークリーナーボックスとバッテリーを外します。

外車の場合、オーディオやセキュリティがリセットされると面倒なことになる可能性があります。

下のようなバックアップキットで簡単にバックアップ電源が取れます。

必ずバックアップをとりましょう。

 

バッテリーの受け皿も外す

バッテリーの底に受け皿のようなものも外して、マスターバックを見える状態にします。

ここが重要ポイントです。

皿のネジは1本だけ左タイヤハウス内から止まってます。

このボルトをエンジンルームから外そうと思っても、溶接されているので、絶対に外れません。

エンジンルーム側はナットを溶接止めして下のタイヤハウスからボルトで止めてますので、注意してください。

バッテリー下のボルト

 

ブレーキフルードタンクとホースを外す

ブレーキタンクとホースの分離は固くて難しいので、ホースはマスターバック側ではずしてください。

プジョー ブレーキタンク
赤枠がブレーキタンク

 

次にマスターバックにバキュームホースが刺さってますので、抜きます。

本当に刺さってるだけなので、引っ張れば外れます。

次は室内の作業です。

 

グローブボックスを外す

プジョー グローブボックス外し

これは外さなくても交換可能ですが、はずした方が簡単だと思います。

 

マスターバックのボルトを外す

エンジンルームから室内に向かって4本のボルトが出ていますので、4本のナットを外します。

ブレーキブースター固定ネジ

最後に中央のボール部分を外せば、エンジンルーム側に外れます。

しかし、このボール部分が厄介で、簡単には取れません。

金属部分をマイナスのドライバーで曲げて少し広げ、白いプラスチックの部品ごとはずしましょう。

左右2ヶ所を広げれば取れます。

この白い部品は引っ掛かりが強烈で、車外に外した状態でなければ、マスターバックから外せないと思います。

 

本当はこれで外れるのですが、このプジョーは外れません。結局、ブレーキペダルから来てるロッドのネジを外して、プレートをずらしてみました。

そうしましたらマスターバックを固定している4本のボルトの内、右上の1本に返しの付いたワッシャーがついていて、それが引っ掛かってたので、取れそうで取れない状態だったのです。

これを知ってれば、もう少し力強く引っ張って外す事ができ、1時間位は作業時間を短縮出来たはずです。

ブレーキブースターが外れない原因
問題のワッシャー

 

外れたマスターバックのロッド先端に白いカバーが付いてますので、マイナスのドライバーなどで、イゴイゴ動かして外します。

ここが重要なんですが、外した白いカバーは新しいマスターバックのロッドには付けません。

最初に室内の金属ケースの中に白いカバーだけ付けてしまいます。

外す時にマイナスドライバーで少し広げた金属部分です。

次に新しいマスターバックを元の位置に入れます。

そうするとマスターバックのロッドが白いカバーに「バチッ」とくっつきます。

後は広げた金属部分をプライヤーなどで、潰す感じで元の形にして下さい。

あと、マスターバックのパッキンも忘れずに付けましょう。

忘れると雨漏れがします。

ブレーキブースターパッキン

 

ここから先は逆の手順で組つけていくだけです。

組付けが全部できましたらブレーキオイルのエア抜きです。

4つのポイント
  1. バッテリーの皿は1本だけ下から止まってる
  2. マスターバックの右上だけワッシャーで固定されている
  3. 金属部分を広げて白いカバーごと外す
  4. 装着時は白いカバーは最初に金属部分に取り付ける

 

国産車ではブレーキマスターの故障はあまり聞きませんが、それでも少しはあります。ブレーキが弱く、エアーの音がするなどの症状がありましたら、マスターバックの回りを色々さわってみてください。

音が変わればそこから漏れてます。

プジョー308 マスターバック交換費用

部品名称 金額
ブレーキマスターバック 27600円
ブレーキオイル 2000円
工賃 20000円
合計 49600円