エンジンのガラガラ異音は重症だがオイルで直る【前兆の音で早めに対処】

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エンジンの異音

「変な音」を故障という時もあれば、「ガタガタする」のを車が壊れたという時もあります。

しかし、なんと言ってもエンジンが止まってしまうエンストが1番嫌な「故障」です。

その車の故障ですが、

故障する前に異音が発生することが多い

異音は

  1. どこから出てるか
  2. どんな音か
  3. どういった時にでるか

をなるべく正確に確認するのが重要

音で異常箇所がある程度判断出来れば、取り返しのつかない重大な故障に発展する前に対処できるかも知れません。

ここでは様々な異音と対処法を紹介しますので参考にして下さい。

 

エンジン異音 ガラガラ音の6つの推定箇所

  1. カムとバルブの異音
  2. コンロッドベアリングの異音
  3. タイミングチェーンの異音
  4. ウォーターポンプの異音
  5. オルターネーターの異音
  6. ACコンプレッサーの異音

エンジン付近のガラガラ音は主に上記6つです。この中でもエンジン本体に関係するのは1から4番です。

今回はこの4つの異音について解説いたします。

どの個所もガラガラ音が発生しますが、どの個所もガラガラ音が発生する前に別の小さな異音が聞こえてきます。音で故障の前触れを判断し参考にしてください。

 

カムとバルブのタペット音

カムとバルブが当たる音

タペット音とはエンジン上部にある吸気や排気をコントロールするバルブを開け閉めする時の作動音ですが、エンジンのオイル劣化やオイル不足があるとバルブを押すカムシャフトが削れて隙間が多くなり作動音も大きくなります。

その他にオーバーヒートなどでエンジンが高温になるとカムシャフトが歪み、バルブとの隙間が不安定なり、ガラガラ音が大きくなります。

また、急加速を頻繁にするような車はカムシャフトが消耗しやすく、走行距離が増えると徐々に音が大きくなってきます。

しかし、タペット音が大きくてもエンストなど、走行に支障が出ることはほとんどありません。

 

タペット音はカタカタ音

初期段階ではガラガラ音より「カタカタ」と言った小さな音がでます。エンジン回転に合わせて音のタイミングが早くなったり遅くなったりするのが特徴です。

タペット音の動画を探しました。参考にどうぞ。

 

タペット音を直す方法

ガラガラ音になる前のカラカラ音の時にフラッシング剤を使用してエンジン内部を洗浄します。そして新しいオイルを入れるのと、エンジン内部の隙間を保護する成分が豊富に含まれている添加剤を同時に入れると音が小さくなることがあります。

ガラガラ音に変わってしまうと音を消すのは難しいと思いますが、バルブクリアランスの調整ができる車もあるので、調整可能な車でしたらエンジン上部のカバーを外して調整します。

調整できない車が多いですが、調整可能なエンジンでしたら1万円位で調整できます。

それでも音が消えない時はカムシャフトの交換が必要になります。

一番の予防は早めにオイル交換をする事です。遅くても5000km毎に、なるべく高価な不純物が少ないオイルがいいでしょう。

オイルにあまり詳しくないようでしたら100%化学合成オイルを選んでおけば安心です。

オイル缶の横に記載されていますので、購入時に確認できます。

走行中は足回りからの異音の可能性が高いです。コトコト音の直し方も参考に見てください。

 

コンロッドベアリングのメタル音

コンロッドベアリング

エンジン下側についているオイルパンの中にクランクシャフトが入っています。

クランクシャフトは全部のピストンと連結しています。

クランクシャフトは直線的な作りではなく、大きく上下にピストンの数だけ曲がってますので、クランクシャフトが回転するとピストンが上下に動きます。

そのクランクシャフトとピストンを連結している箇所にベアリングを使用しています。

ここは高速で回転していますので、オイル不足や汚れなどでベアリングが十分に潤滑出来ていないと削れて隙間が大きくなりガラガラ音が発生します。

ベアリングはメタルとも呼ばれ、車関係者はこの音をメタルの音と言います。

 

コンロッドメタルはカンカン音

エンジン下側から「カンカン」といった鉄を叩くようなかなり大きい音がでます。エンジン回転に合わせて音が早くなったり、遅くなったりします。

加速時にはガラガラ音も混ざり、音が響きますので、乗るのが不安になるでしょう。

メタル音の動画を見つけました。この動画より、もう少し甲高い「カンカン」という音もよく聞きます。

 

メタルの音を直す方法

1度メタルの音が出てしまうと、エンジンをオーバーホールしてコンロッドベアリング(メタル)を交換しないと音は消えないと言われています。車種によって違いますが、30万円は修理代が必要になるでしょう。

しかし、オイルを工夫することで限りなく小さくなったケースもあります。

かなり小さい音になったので、他の整備士が聞いてもメタルの音とは思わないレベルです。

回復事例

その車はスズキの軽自動車で、オイル交換不足で、オイルが空になり、「カンカン」といったメタル音が発生してました。

まず最初に作業した内容はエンジンオイルの粘土を硬くしました。

通常5W-30Wだったのを、5W-40Wにしましたが、異音の大きさは変わりませんでした。

そのまま5000km乗ってもらい、もう1度硬いオイルで交換し、次にワコーズのパワーシールドという添加材を入れました。

その時も異音に変化はありません。次の5000km時は普通の規定オイルを入れましたが、やはり変化しません。

そして次の5000km時のオイル交換で来店した時にはほとんど音が出てなくなりました。

異音発生から2万km。いつのまにか音は消えましたが、理由ははっきりとはわかりません。

異音が消える現象で考えられる理由
  1. 音が出ててもオイル交換を規定通り行い乗り続ければ隙間が削れ馴染む
  2. ワコーズの添加材が時間をかけてメタル内部に入り込む

皆さんも試しにこの流れでオイル交換をして試してみるのもいいかと思います。

あまりにも音がひどい場合はメタルの隙間が広がりすぎて、ピストンが横揺れをおこし、シリンダーが削れている可能性があります。

その場合はエンジンオーバーホールしかありません。

メタル音だけでしたらエンジン不調になりませんが、シリンダーまで傷つくと、エンジン始動性が悪くなるので、エンジンがかかるまでのクランキング時間が長くなるのが特徴です。

メタル音が出ててクランキング時間も長ければ、残念ながら修理代30万円です。

オートバックスでも異音を軽減させる添加剤があります。1度相談してみるといいと思います。


整備工場はメタルの音が出てるとエンジンが壊れていると判断するほど大事な箇所です。添加剤で消えるかも知れないのでしたら試す価値はあると思います。

 

タイミングチェーンの音

タイミングチェーン

スズキの軽自動車はタイミングチェーンからのガラガラ異音が出やすいです。

トヨタのコンパクトカーでヴィッツ、シエンタ、パッソなどもチェーンから音が出やすいです。

以前はタイミングベルトを使用していてる車が多く、10万kmでタイミングベルトを交換をしていました。

タイミングベルトはゴムなので、磨耗すると切れますが、チェーンは金属なので、よほどの事がなければ切れません。

見た目は自転車のチェーンにとても似てます。

なので、磨耗すると切れるというより、伸びてしまいます。

タイミングベルトやタイミングチェーンはカムとクランクを繋いでいる大事な部品です。

切れるとエンジンは止まってしまい、伸びるとカムとクランクのタイミングがずれてエンジン警告灯が点灯したり、加速不良などを起こします。

ちなみにタイミングがずれると、プラグの点火時期やガソリンを噴射する時期が不安定になるので、ノッキングをおこしてエンジンが調子悪くなります。

少しのズレが1番面倒で、わずかにエンジン不調をおこす程度なので、何が原因なのか、判断できない事が多いです。

 

タイミングチェーンはガチャガチャ音

タイミングチェーンの音はチェーンが磨耗して伸びることによってカバーに当たり、「ガチャガチャ」や「ガサガサ」といった音が出ます。ガラガラとも聞こえます自転車のチェーンがカバーと当たる音にも似ています。

場所はエンジンのファンベルトがついてるすぐ奥です。

カバーで覆われているため、見ることはできません。

タペット音やメタル音は叩くような音ですが、こちらは、こすれる音、も混ざってるのが特徴です。

 

タイミングチェーンの音を直す方法

タイミングチェーンの音が出るときはチェーンが伸びてしまってるとお伝えしました。実はチェーンの張りはオートテンショナーを使って常にたわみ量を一定に保っています。

ですので、少し位の伸びでしたらテンショナーを広げてチェーンを適正に張ります。

タイミングチェーンの音が出ているときは、このテンショナーが固着してチェーンが張れなくなっていることが多いです。

テンショナーは汚れてドロドロしたオイルの使用を続けていると動きが悪くなり、最後には固着します。

チェーンがテンショナーで調整できる範囲を越えるほど伸びているか、テンショナーが固着しているかは実際に分解しなければ、判断出来ません。

ですので、まずはエンジンフラッシング剤をオイルに注入してテンショナーを動くように綺麗にしましょう。

※フラッシング剤はエンジン内部のドロドロを分解してサラサラにする洗浄剤

1度固着するとなかなか動きませんので、フラッシング剤を注入して、長距離走行をし、またフラッシングをする、を繰り返す必要があります。

スズキの軽自動は1日1回、朝のエンジン始動時だけ音が出るという症状が多発しています。

最初の2秒ほどで音が消え、その後は何も問題なく乗れますので、最初の音さえ我慢すれば、直す必要はありません。

フラッシングで直らなければ、タイミングチェーンとテンショナーを同時に交換しますが、費用はとても高く、工賃と部品代を入れて10万円~15万円位でしょう。

タイミングチェーンは最初の音だけで、乗るのに差し支えない場合が多いです。車にお金をかけたくなければ、音を我慢して乗るしかないですね。

 

故障ばかりで車を変えたくなった方はいくらで売れるか査定してもらうのもいいかもしれません。

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可変バルブタイミング(VTTバルブ)の音

VVT

可変バルブとはエンジンのカムシャフトに取り付けられているバルブタイミングを変化させることができる部品です。

メーカーによって呼び方が変わりますが、トヨタ系ですとVVTバルブといいます。

エンジンの回転がゆっくりな時と高回転の時のバルブ開閉時間を変化させ、吸気量を常に効率のよい適量にし、エンジン性能を高めています。

場所はエンジン上部のベルト側です。

タイミングベルトやタイミングチェーンで可変バルブを回しています。

可変バルブにオイルを流し込んで進角させたり、遅角させていますので、オイルが汚れてドロドロですと、動かなくなります。

動かなくなると通常のカムタイプと同じ作動になりますが、高速側で固着か、低速側で固着しているかで、車の走りが変わってしまいます。

低速側で固着しているならまだいいですが、高速側で固着しますと、アイドリングなどの低回転時にエンストを起こすほど、不調になる時もあります。

 

可変バルブタイミングはガラガラ音

アイドリングではそれほど音は出ませんが、少し回転を上げて空ぶかしすると「ガラガラ」と言った音が出ます。走行中ですと、発進時や加速時など、少しアクセルを強めに踏むと音が出やすいようです。

音はエンジン上の先端から出ます。

オイル交換をしないことによって音が出るときは、タペットやチェーンより、VVTバルブの音が真っ先にでるようです。

可変バルブ装着車から異音が出てる時はここを1番最初に疑って下さい。

 

VVTバルブの音を直す方法

VVTバルブのガラガラ音が出てしまいましたら、残念ながらVVTバルブギヤを交換しなければ直りません。ひどいとエンストもするので、そのままでは、まともに乗ることも出来ないでしょう。

フラッシングで回復した例もありますが、直らない事が多いです。

この部品はメーカーによっては作りが弱い所もあるので、オイル交換をしっかりやっていても、壊れる事があります。

可変バルブは消耗品だと思って10万km前後で交換する部品だと思っていたほうがいいと思います。

修理代は5万~10万位です。


VVTの異音が出る時はオイル下がりなどエンジン内部の劣化も考えられます。車の買い替えも検討しておくといいと思います。

 

ウォーターポンプの音

ウォーターポンプ

ウォーターポンプはエンジン内、ラジエーター内、オートマ内、室内のすべてに水を循環させる部品です。

仕組みはとても簡単です。

エンジンの回転をタイミングベルトやファンベルトを介してウォーターポンプを回しています。

ウォーターポンプはエンジンの冷却水経路に取り付けられており、回転しているハネで水を押し流します。

ただハネを回転しているだけなので、故障と言っても、水漏れか異音のどちらかしかありません。

稀にハネが割れて水が流れなくてオーバーヒートする事もありますが、それも、最初のうちは変な音がしますので、車に乗っている人は異音でウォーターポンプの異常に気が付くでしょう。

必ずどれかのベルトで動いていますので、ベルト付近に付いています。

 

ウォーターポンプはコンコン音

ウォーターポンプの音は様々です。コトコト、コンコン、ゴーゴー、キーキー、キーーン、キューキューなどです。

私はどの音も聞いた事があります。一番多いのがコンコン音です。

ウォーターポンプの軸にガタがでて、ハネが冷却水の通路に時々当たる音です。

次に多いのがキューキュー音かガラガラ音です。

ウォーターポンプの軸のベアリング部分から音がでますが、水漏れを防ぐために回転部分にゴムパッキンを使用し、常に水が付いているのでゴムの擦れる音が発生しやすいです。

ガラガラ音は中心のベアリングが摩耗したときに出る音です。

ウォーターポンプの音はエンジン回転によっては聞こえなくなることが多いです。

エンジン補器類のオルタネーターやパワステポンプ、エアコンコンプレッサーなどもウォーターポンプの近くに付いているので、間違われることが多く判断には注意が必要です。

 

ウォーターポンプの音の直し方

まずは本当にウォーターポンプの音かどうか正確に判断する事が大事です。

車用の聴診器で確認すれば間違いありません。確認するときは誤診をなくすために、ウォーターポンプを回すのに関係の無いベルトを外して、他のプーリーは回らないようにして音を聞いて下さい。

間違いの無い点検方法はベルトを外して手で空転させることです。

ウォーターポンプから異音がしているのなら、空転させた時に、キューキューやコンコンといった音がでます。

コトコト音は油では消えませんが、ベルトの張りを弱くすれば、音が消える場合もあります。

冷却水に入れる添加材もありますが、残念ながら音を消す効果はありません。

キューキュー音は直さなくても走行に支障なく乗ることが出来てしまうことが多いですが、コトコト音は水漏れやオーバーヒートしてしまうこともありますので、早めに修理しましょう。


ウォーターポンプは色々な音が出るから判断が難しいです。

 

エンジンのガラガラ異音まとめ

今回説明してきた箇所はエンジン内部なので、どの部分も修理すると高い修理費用になります。

しかもガラガラ音になる前に、別の小さな音が出るケースが多いので、音の前兆を見逃さなければ重症にはなりません。

今回の説明を見てもらえるわかると思いますが、

エンジン内部を守るにはエンジンオイルがとても重要!

決められた時期より早くに交換することをお薦めします。

そして不純物が、少なく、洗浄効果の高いエンジンオイルがエンジンの寿命が伸びます。

大事に長く乗りたければ、質のいいオイルを定期的に交換しましょう。

オイル交換をしないと様々な故障の原因になります。詳しくはこちらをご覧ください。

 


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