アクセル踏んでも加速しない時の修理費用【ガクンと前後に揺れるタントの原因】

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タントの前後

信号待ちから発進する時にアクセルを踏み込みます。

アクセルを踏み込んだ瞬間、ガクンと前後に揺れて加速しない症状を経験したことはありますか?

ノッキングと言うのかエンジンの息継ぎと言うのか、言い方ははっきりしませんが、とにかくアクセルを踏んでもスピードが出ません。

故障?とまでも言えない症状ですが、すっきりしないので原因を知りたいですよね。

加速しない可能性がある故障の原因と修理費用を調べましたのでご紹介します。

なお、タントにお乗りの方はタントのエンジン警告灯と不調の原因のページも参考に見て下さい。

 

加速しない&ガクンと前後に揺れる4つの原因

ダイハツのタントのアクセルを踏んで加速する時、1度ガクンと前後に揺れ、その後ゆっくりとスピードが上がっていくという症状を体験したことはありますか?

エンジンの息継ぎと言われる症状ですが、まずは可能性のある原因を4つご紹介します。

 

エンジン点火系の故障

エンジンの点火系とはスパークプラグとイグニッションコイルです。

どちらもエンジン内部で火花を飛ばす装置ですが、スパークプラグは火花を飛ばす本体で、イグニッションコイルはスパークプラグに火花を飛ばすための大電流を流す装置です。

この2つが故障すると息継ぎや加速不良の他にガタガタするエンジン振動も同時に発生します。

詳しくはダイハツのエンジン警告灯原因と修理費用のページをご覧下さい。

 

エンジンセンサー系の故障

加速不良に関係するセンサーは以下の3つです。

  • クランクポジションセンサー
  • スロットルポジションセンサー
  • エアーフローセンサー

クランクポジションセンサーはスパークプラグを点火させるタイミングを管理しているセンサーです。故障するとエンジン不調になります。

スロットルポジションセンサーはアクセルの踏み込む力を測定しています。故障するとガソリンの噴射量が適正でなくなるので加速不良になります。

エアーフローセンサーは吸入空気量を管理しています。故障すると燃焼させるための空気とガソリンのバランスが崩れエンジンのパワー不足になります。

この他にもセンサーではありませんが、バルブを機械的に開閉させて吸入空気量を変えるISCバルブという部品もあります。

アイドリングの回転数を調整する部品ですが、故障して加速不良になる事もあります。

 

ミッション系の故障

ここではオートマチックトランスミッションやCVTミッションを全てミッション系としてまとめました。

ミッションの故障は主に「クラッチの滑り」と「ギヤの固定」です。

「クラッチの滑り」とはトルクコンバーターの滑りです。トルクコンバーターはエンジンのパワーをギヤに伝える時に生じるショックを和らげる役目があります。トルクコンバーター内はオイルが充満していますが、オイル漏れ等でオイルが減るとエンジンのパワーがミッションに伝えられず「滑り」が発生します。滑るとアクセルを踏んでもエンジン音は大きいがスピードが出ない症状がでます。

「ギヤの固定」は1速から4速までギアがあるうちの4速で固定されてしまっている事をいいます。ギヤがいきなり4速になるとエンジンだけではパワー不足になり、スピードが出ません。ミッションの内部のソレノイドバルブが故障するとこのような症状になります。

 

ブレーキの引きずり

ブレーキキャリパーが錆びてピストンが固着するとブレーキペダルを放してもブレーキを踏んでいる状態になります。そうなるとアクセルを踏んでもスピードが出ないような感じを受けます。

そのまま走行しますと焦げ臭い臭いと異音、ハンドルの振動など様々な異変を感じます。

 

 

センサーの故障は普通に乗れるケースが多い

旧車は機械的な調整で直ることが多かったのですが、現在はコンピューターで制御していますので、機械的に故障してもコンピューターで最低限の状態で走れるようにしています。

その為、自動車のどこかが故障しても気が付かない人が増えてきました。

実際に今の車はセンサー系統の故障でもフェイルセーフ機能が働き、普通に走れてしまいます。

フェイルセーフとはセンサーが故障した場合、問題なく乗れるような信号をコンピューターに送って走行だけは出来るようにする機能です。

例えばクランクポジションセンサーは点火タイミングを管理していますが、クランクポジションセンサーが故障した時には点火タイミングを常に一定にするような信号を送って走れるようにしています。

故障していなければ適したタイミング点火するように微調整されてスムーズに走行できますが、故障していると一定のタイミングなのでとりあえず走行できる状態になります。

エンジン警告灯も必ず点灯するわけではないので、軽くガクンと揺れるがその後は普通に乗れてしまったり、加速がなんとなく悪いが走行できるといった症状はセンサー系の故障が多いです。

 

 

アクセル踏んでもスピード出ない(定番修理)

今までは可能性のある故障を色々ピックアップしましたが、実は最もよくある定番の故障がありますので、そちらをご紹介します。

車を加速させるには燃料、空気を増加させ、点火を早めていく必要があります。

そうすることでエンジン回転が上昇してスピードが出ます。

この燃料、空気、点火のどれかが故障しているとアクセルを踏んでもスピードが出なくなります。

  • 点火の故障がスパークプラグとイグニションコイル。
  • 燃料の故障は燃料ポンプやインジェクターの故障。あまり故障しない。
  • 空気は吸入空気量を変化させるISCバルブという部品。

 

加速不良 スパークプラグの故障

スパークプラグが故障すると火花が弱くなり、ガソリンが不完全燃焼になります。

その状態ではエンジンパワーも弱くなってしまうので、一番力が必要な出だしのスピードが遅くなります。

スパークプラグが故障するとアイドリング不調になる場合もありますが、故障する手前でしたら「加速が悪い」「アクセル踏むと息継ぎ」といった微妙な症状が出ます。

スパークプラグ 比較

by:shapro.net

上の画像は左が新品で右が6万kmほど使用したスパークプラグです。

上のL字に曲がった箇所が電極ですが、右はかなり摩耗して隙間が大きくなっています。

これは故障の少し手前の状態ですが、この時に加速不良など起こりやすくなっています。

もう少し消耗するとアイドリング不調になりますが、この状態で乗り続けるとスパークプラグが大きく放電でいないので高電圧を作るイグニッションコイルの内部が故障しやすくなります。

 

前後に揺れる イグニッションコイルの故障

スパークプラグ

イグニションコイルは、このようにスパークプラグに付きます。

イグニッションコイルはスパークプラグに大電流を送って強い火花を出します。

イグニッションコイルが故障すると1つのスパークプラグが火花が飛ばなくなるので、エンジンが前後に揺れるように振動します。

アイドリングも調子が悪く、アクセルを踏んでもスピードが出ず、パワー不足で坂道も登りません。

イグニッションコイルの回路系の故障ですとエンジン警告灯が点灯する場合もあります。

イグニッションコイル劣化の見分け方も参考に見て下さい。

 

息継ぎがする ISCバルブの故障

ISCバルブはアイドリングの時の空気量を調整しています。

エンジンが冷えている時はバルブを閉じて空気を減らしガソリンを濃くします。

温まってきたら開いて空気を増やしてガソリンを薄くします。

このバルブが汚れると開閉角度が変わり、ガソリンの濃さの微調整ができなくなりアイドリング不調になります。

エンジンが正常に動くにはガソリンと空気が理論空燃比でなければいけません。

理論空燃比とは

ガソリン1gの時に空気14g。細かいですが、エンジンの調子はこの割合で決まります。

ISCバルブが故障すると理論空燃比にならないのでアクセルを踏むと一瞬だけ息継ぎをする症状が発生します。

 

 

アクセル踏んでも加速しない修理費用

加速不良の故障の原因は色々ありますが、ここではスパークプラグ、イグニッションコイル、ISCバルブの修理費用をご紹介します。

 

スパークプラグの修理費用

 

スパークプラグ

工賃 合計

スパークプラグ

修理費用

700円×3本 2500円

4600円

 

 

イグニッションコイルの修理費用

 

IGコイル

工賃 合計

タント IGコイル

修理費用

8000円×3本 2500円

26500円

 

ISCバルブの修理費用

ISCバルブは洗浄することで直るケースが多いので、洗浄費用をご紹介します。

 

洗浄剤

工賃 合計

ISCバルブ

修理費用

1000円 1800円

2800円

ISCバルブを交換になるとISCバルブ15000円程度、工賃7000円程度、冷却水5000円程度の計30000円程度の費用になります。

 

エンジンオイル交換しないと不調になる理由

劣化したスパークプラグを使用するとIGコイルは壊れやすいと説明しましたが、エンジンオイルの状態も重要です。

スパークプラグはエンジン上のシリンダーヘッドの中に付いています。

と言う事はIGコイルはその上に付くのでシリンダーヘッドカバーに固定されることになり、シリンダーヘッドカバーはゴムのパッキンを使用してエンジンに固定されています。

エンジンオイルは燃焼室のピストン回りを潤滑し、燃焼室にはガソリンが入っています。

エンジンを長く使用していますとエンジンオイルにガソリンが混ざり、ガソリンはゴム類を劣化させますので、パッキンが劣化します。

パッキンが劣化して硬くなったりひび割れをおこしてしまうと隙間が生じ、その隙間からオイルが漏れるようになってしまいます。

オイルは外だけでなく、スパークプラグのホールにも侵入してきます。

そのホールの中はスパークプラグとIGコイルが入っていますが、IGコイルは高電圧発生装置の為、絶縁ゴムで覆われています。

エンジンは正常でも高温になりますが、そこにエンジンオイルがIGコイルに付着すればIGコイルが高熱になり故障しやすくなります。

オイル交換は潤滑する目的で利用しますが、潤滑している時に不純物も多く含まれてきますので、定期的な交換は必要です。

参考:エンジンオイル交換しないとどうなる?