エンジンオイル【交換時期・費用・機能・解説】

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自動車のエンジンオイルについて解説していきます。

エンジンオイルとは

基本情報を紹介します。

エンジンオイルの基本ベースオイル

エンジンオイルは原油を常圧蒸留で精製して抽出します。

360℃以上に加熱して低沸点成分を蒸発させ蒸気を冷却して色々なオイル製品を作ります。

沸点温度によって出来るオイル製品が変わり、その中にガソリン、灯油、軽油、エンジンオイルなどが含まれます。

基本のエンジンオイルは化学合成油、部分合成油、鉱物油の3種類で、オイル性能の良さは

  1. 化学合成油
  2. 部分合成油
  3. 鉱物油

の順番になっています。

性能が良いほど、酸化しない、燃えない、粘度変化しないなど、使用劣化しにくいです。

そのオイルにさらに添加剤を加え、エンジンオイルを完成させます。

添加剤は主に内部洗浄、粘度変化抑える、酸化を抑える、摩擦を抑えるなどの機能があり、高性能のエンジンオイルには最適な量の添加剤が入っているので、価格を高くなります。

良いエンジンオイルとは

以上の事から100%化学合成油で良い添加剤が含まれているオイルということになります。

 

エンジンオイルの規格(グレード)

エンジンオイルの規格とはそれぞれ別の石油協会や自動車工業会などが定めていますので、基準が違いますが最新規格になるほど高性能になっています。

以下は主な規格です。

①API規格 SN、SM、SLなどの種類あり、商品にも表記されている。

SNが最新規格で高性能

②ILSAC規格 GF-5が最新規格です。

←のスターバーストマークがGF-5の商品に表記されています。

③ACEA規格 ヨーロッパのエンジンオイル規格

ディーゼル用のエンジンオイルにも使用され、C1,C2,C3C4など表記されている。

DPF付車両(ディーゼル微粒子捕集フィルター)のオイルに使用され、ニッサンのディーゼル車に多く使われています。

 

エンジンオイルの粘度(硬さ)

エンジンオイル商品には粘度が必ず表記されています。

例)0W-20

「W」はwinter(冬)の意味ですが、これはどれも同じなので気にする必要はありません。

「-」は 「から」や「~」といった意味合いで、これも気にする必要はありません。

「0」は低温時の硬さ。冬場やエンジンかけ始めの冷えている時のオイルの硬さです。

「20」は高温時の硬さ。夏や長時間走行時のオイルの硬さです。

0W-20
  • 性能範囲 -40℃~30℃(外気温)
  • サラサラの柔らかいオイル。
  • エンジン回転抵抗が少なく、燃費が良い。
  • エンジン内部の膜が弱いので、過度な高速走行には不向き。
5W-30
  • 性能範囲 -30℃~40℃(外気温)
  • 比較的どのタイプのエンジンにも対応
  • 燃費もほどほど、高速走行も◎
10W-30
  • 性能範囲 -20℃~40℃(外気温)
  • 低価格なオイル
  • 冷えてる時は硬いので、燃費は悪い

 

エンジンオイルの役割

エンジンオイルの基本的な役割は潤滑です。

潤滑しなければエンジンは焼き付きをおこし、車は止まってしまい、エンジン分解修理という大損害になります。

潤滑だけではありませんが、車が動けばいいといった古い時代は潤滑だけを考えてオイルを入れてる人がほとんどでした。

しかし、潤滑しているだけでは今の時代ではどこのメーカーも使ってはくれませんので、現在のエンジンに見合ったオイル成分が必要になりました。

求められる性能は長寿命、高出力、静粛性、低燃料、耐久性です。

説明します。

①長寿命に貢献する

潤滑)金属の擦れを軽減して内部摩耗を阻止。油膜で酸化を防ぎ、錆止め作用。

 

②出したい時に出す高出力

密閉)ピストンリングの隙間を埋め、圧縮爆発を強化。

 

③快適走行に必要不可欠な静粛性

衝撃吸収)ショックをやわらげ、振動、音を軽減。

 

④経済的な低燃料

洗浄)カーボンなどの汚れを除去し、抵抗を減らす。

 

⑤無茶な運転でも無事な耐久性

冷却)熱を吸収して熱変化を少なくし、歪みを防ぐ。

 

以上ですが、高価格なオイルほど、良い成分の割合が高いようです。

 

 

エンジンオイルの交換時期

エンジンオイルは5000km、オイルフィルターは10000kmごとの交換が一般的ですが、各メーカーの整備基準ではエンジンオイルの交換時期は10000kmとなっている場合が多いです。

距離を乗らない場合でも1年ごとの交換が必要です。

エンジンオイルもエンジンコンピューターで管理している車が増えてきましたので、車のメンテナンスインジケーターにしたがって交換しましょう。

ディーゼルエンジンと軽自動車が交換時期を守らないと、後々の修理代が高くなる事があるので注意して下さい。

次項でオイル交換をしないとどういったリスクがあるか説明します。

 

 

エンジンオイル交換しないとどうなる

エンジンオイルは少しずつ燃焼していくので、漏れていなくても減ります。

外車の場合、全ての車ではありませんが、1000km走行すると1リットルのエンジンオイルを消費する車が多いです。

国産車はそれほど減りませんが、減ることは事実です。

そして少ないオイルで潤滑や洗浄を繰り返していますと、性能は早くに悪化し、内部はドロドロになります。

  • ドロドロのオイルはオイル通路を塞ぎ、内部を傷つける(オイル消費)(白煙)
  • ドロドロのオイルは抵抗が増える(燃費悪化)(タイミングチェーンの伸び)

逆にあまり使用していないエンジンオイルは熱がかからないので水分を蒸発できず、粘土が低下し酸化します。

  • 粘土が低下すると摩耗が増える(力不足)(始動時間が長くなる)
  • 酸化すると錆が発生して隙間が広がる(異音)

 

 

まとめ

オイル性能がエンジンの寿命や燃費、静粛性などに大きな影響を与える事がわかったと思います。

多くの人はエンジンオイルは焼き付き防止のための潤滑剤だと思ってます。

今まではオイルが入ってさえいればいいといった考えの人もこれで、エンジンオイルの見方が変わったのではないでしょうか?

車を大事に長く乗りたければ、

  • 交換時期を守る
  • 化学合成油にする
  • 最新規格にする
  • 洗浄効果の高い物

以上を確認してオイル交換をしましょう。