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10年経過したダイハツのタントに乗っていた 横浜市の31歳、YUKIさんは、「中古車購入の時期を間違えたら貧乏になった」と苦笑しながら詳しく説明してくれた。
貧乏というのは少し大袈裟だが、大きく損をしたのは間違いのない事実だそうで、具体的に損をした価格と内容は今でもはっきり覚えているという——–
目次
中古車を買うのに適した安い時期
中古車を安く購入するのに適した時期は2つあります。
- 5月~6月
- 月末
①は中古車が売れない時期となるので、交渉次第で大きく値引きしてくれます。
②は営業マンのノルマが関係しています。
中古車販売店の営業ノルマはかなり厳しく、成績が悪い月が数回続くと退職を迫られるか、良くて洗車など雑用係に移動させられます。
そのため、月末は規定以上の値引きをして販売することがあります。
実は上記以外で、もっと適した時期があるのです。
それは現在乗っている車が故障した時と車検の時期です。
YUKIさんのタントは今回の車検で買い替えの絶好の機会だったのですが、車検を通してしまった為に大損する事になってしまいました。
そろそろ車を買い替えたいと思っていたそうですが、車検の満了日まで一か月を切っていたので、今から中古車を探して車検が切れるまでに探すのは難しいと思い、車検を無理やり通したそうです。
しかし、これが大きな失敗の始まりでした。
YUKIさんのタントは今まで通りに車を使用する為には、交換しなければならない箇所が多数あるとのことで、メカニックはこう言いました。
「ここまで多くの部品を交換すると同じような中古車が購入できてしまうのではないでしょうか」
まさに今が中古車を買い替えるのにピッタリの時期だったんです。
なのにYUKIさんはメカニックの言葉を無視し、「とりあえず車検が通ればいいので最低限の整備で見積もりを出して下さい」と言いました。
その他にもメカニックは親切に説明をし、
「車検は通りますが、この部品は交換しないととすぐに故障しますよ」
そんな良いアドバスも頑なに拒否し、最低限の車検を無理やりお願いしてしまったのです。
まとめ【中古車を買うのに適した時期】
- 5月、6月
- 月末
- 故障したときか車検時
車検の見積もりを見て買い替え中止
YUKIさんのタントの車検見積もりは以下です。
車検御見積書 お支払い総額 61170円 | |
〇〇年〇〇月〇〇日 | ダイハツ タント |
走行距離 110000km | |
諸費用 | |
重量税 | 6600円 |
自賠責保険料 | 25070円 |
検査印紙 | 1400円 |
諸費用小計 | 33070円 |
基本整備費用(税込み) | |
車検基本工賃 | 16000円 |
法定24か月点検 項目検査 | 7000円 |
ヘッドライト調整 | 2000円 |
サイドスリップ調整 | 2000円 |
代車費用 | 1100円 |
整備費用小計 | 28100円 |
総合計 | 61170円 |
以上が基本的な費用ですが、交換しなければいけない部品が多数あったため、別紙にて交換推奨部品の見積もりを渡されました。
かなり多いので名称と工賃と部品代を合わせた金額を簡単に紹介します。
- ラジエーターアッパータンク劣化 5万円
- バッテリー電圧低下 オルタネーター弱り 6万円
- ドライブシャフトブーツアウター左右 2万円
- タイロッドエンドブーツ左右 5千円
- ロアアームボールジョイントブーツ 左右 1万円
- ブレーキパッド 1万5千円
- スパークプラグ 1万円
- エンジンオイル 5千円
- ファンベルト類 2万円
- タイヤ2本 2万円
- シリンダーヘッドカバーパッキン 1万5千円
- センターマフラー 4万円
- ブレーキオイル 5千円
上記の赤色の部品は交換しなければ車検に通らないと説明を受けました。
そうなると最低でも交換部品だけで75000円です。基本車検料と合わせると136170円です。
良い中古車が見つかるまでの短期間だけ乗るつもりだったので、どこか安く調整できる所があるか聞いたところマフラーはとりあえず断熱テープを巻けば車検は受かると言われたので、交換はやめてテープにしてもらいました。
そしてYUKIさんの車検は全部で96170円で完成して戻って来たそうです。
9万円台の車検なら通してもいいかな?と思ってしまう普通の金額です。
しかし本当にこれで車に安心して乗ることができるのでしょうか?
実は車検は通っても普通に乗るには交換しなければいけない部品が多数あったのです。
まとめ【中古車の買い替えを断念した見積もり】
車検での交換部品は2通りに分かれます。
- 車検検査が受からない箇所
- 乗るにあたり大事な箇所
以上ですが、①は絶対に必要です。
②は車検は通りますが、やらなければ、長く車を使用することはできません。
YUKIさんは②をやらなかったために後から後悔することになります。
車に乗るために交換が必要な部品
YUKIさんが車検の時に交換しなかった部品が今後どういう不具合を発生したか順番に説明していきます。
①バッテリー電圧低下、オルタネータ-弱り
車検納車後、1ヶ月以内に早くも故障しました。
症状は朝7時にエンジンをかけようとしても、勢いが明らかに弱く、エンジンがかからない。
オルタネータ-の充電不足でバッテリー上がり。
レッカー3万、オルタネータ-6万、バッテリー1万、ベルト交換計10万円の出費。
②マフラー
その1ヶ月後、エンジンの音が大きい(爆音)
マフラー腐食による切断の為、交換。4万円
③ラジエーターアッパータンクのヒビ漏れ
半年後、走行中エンジンルームから煙、オーバーヒート。
レッカー2万、ラジエーター中古で交換4万円、計6万円
もう次に故障したら廃車を決意。
④スパークプラグ、ヘッドカバーパッキン
ラジエーター修理後、1週間でエンジン不調。
プラグの溶け、オイル漏れ。
オーバーヒートの修理と関連性がありそうなので工賃サービス、部品代金のみで修理してくれるので、今回限り修理する。1万円
⑤ブレーキパッド
オーバーヒート2ヶ月後、ブレーキを踏むと「キーキー」音を放置で「ゴリゴリ」音。
ブレーキパッド、ローター計5万円
結局、ここまで来たら次の車検まで乗る気持ちで直す事にした。
⑥シリンダーヘッド歪み
その3ヶ月後、再度エンジンから煙。
エンジンが歪んでいる。修理代20万円
中途半端な整備を続けてきた事が原因らしい。
もう払えず廃車決定。
まとめ【車に乗るために交換が必要な部品】
1年でかかった修理代は26万円。車検費用と合わせると35万円。
車検整備費用を安く抑えると後からの修理代の方が高くなることがあります。
車検である程度の不具合が判明しましたら、とりあえず車検と言った考えは危険です。
今後の不具合の可能性も整備士に聞きましょう。
次は重大故障の前兆を紹介します。下記症状が出たら車の買い替えをおすすめします。
この症状がでたら直さずに車を買い替えた方がいい
車の「この部品が故障したら直さずに車を買い替えたほうがいい」と言われる所を紹介します。
まずは車の条件です。
- 新車から11年以上経過
- 走行距離8万km以上
この2つが当てはまって、なおかつ下記の6つの症状がありましたら車を買い替えた方がお得です。
- エンジンオイルが減る
- 走行中「ガチャガチャ」音が出る
- 走行中ドカンといった衝撃が時々ある
- オーバーヒートした
- エアコンが冷えない
- ヒーターが効かない
以上6つは修理代が高額になる可能性があります。
その他にも関連した部品が順番に故障することも多々あります。
例えば「オーバーヒート」はラジエーターの漏れだったとします。
※オーバーヒートとはエンジンの水温が100℃以上の高温になること
ラジエーターを交換すれば一旦は漏れが止まりますが、オーバーヒートの熱が原因でエンジンに多少の歪みが生じます。
ひどい場合、エンジンの繋ぎ目からオイル漏れや水漏れが数日後か数ヶ月後に発生します。
こういった具合で間接的に別箇所の故障が発生します。
11年経過の8万km以上走行した車は部品本体も弱ってきていて間接故障が現れやすいので、買い替えの基準として考えた方がいいと言われています。
※カーセンサーで購入している方は無料で修理できるかもしれません。下の記事をご覧ください。
まとめ【この症状がでたら直さずに車を買い替えた方がいい】
今回の症状でも比較的安く修理できる場合もあります。
ご自分で判断せずに整備工場に相談して下さい。
大きい修理は意外とリコールや無償修理の対策が出てることがあります。
故障してたが査定額が安くて中古車が買えない
YUKIさんが車検をした店は車買取もしているので、試しに査定してもらったしそうです。
しかし、査定額は0円!
逆に抹消の手続き費用が数千円かかるとの事でした。
「壊れるまで乗ろう」
そう決心したようですが、今思えば、すでに壊れていたのになぜ判断を間違えたのかと頭を抱えていました。
それから数ヶ月、請求書を多数見るといった最悪の生活がはじまりました。
※査定額が0円でも一括査定なら高く売れるかもしれません。
まとめ【査定額が安くて中古車が買えなかった】
車検は中古車買い替えの絶好の時期です。
査定額が0円でも乗り続ける為のメンテンナンス費用も考えてどちらが得か判断しましょう。
購入時期は逃しましたが、次の中古車をお得に買う事ができれば、損を取り戻せます。
次項でお得な走行距離の目安を紹介します。
中古車購入での走行距離の目安は4万kmがベスト
中古車をお得に買うのに一番理想的な走行距離が4万km前後です。
理由は自動車パーツ1つ1つの寿命が4万kmだからです。
自動車の主な交換パーツ
- ブレーキパッド
- ファンベルト
- エンジンオイル
- ロングライフクーラント
- ブレーキオイル
- ATオイル
- タイヤ
- 各種ライト
- 足回りのゴムパーツ
以上ですが、これらほとんどが、4万km前後で交換が必要なほど劣化します。
中古車を販売する場合、通常は半年以上、部品無交換で乗れる状態で納車します。
なので、4万kmの中古車を購入するとほとんどのパーツが新品になっています。
まとめ【中古車購入での走行距離の目安は4万kmがベスト】
軽自動車の場合、購入時に自動車税はかかりません。
自動車税も節約したければ4月、5月位に購入するといいでしょう。
中古車の納車までの期間にやるべき事
中古車を購入した場合、契約から納車までの期間は通常2週間程度です。
急ぎの場合、書類と整備の条件が揃えば1週間程度でも納車可能です。
一般の中古車販売店で購入した場合の納車までの流れ
①中古車販売契約(かかる平均日数1日)
- 契約書に記名、捺印する。
②車庫証明(かかる平均日数10日)
- 承諾書に保管場所の所有者の記名、捺印をしてもらう。
- 申請書に使用者の記名、捺印する。
- 駐車場の配置を説明して正確な図にしてもらう。
③名義変更書類(かかる平均日数5日)
- 委任状に記名し、実印を押す。
- 譲渡証明書に記名する。
- 印鑑証明1通用意して渡す。
④契約車の整備(かかる平均日数7日)
- 必要書類を回収して名義変更提出書類を作成する。
- 並行して車の整備をしていく。
⑤登録納車
- 所有者をユーザーに変更し完成。納車待ち。
- 納車日、以下を確認。
- 分解整備記録簿を見て整備内容を確認する。
- 用品やコーティングなどのオプションは契約書通りか確認する。
- 保証書に記名、捺印を押し、納車される。
以上①~⑤項目で納車になります。
全て並行して進めていく事が出来る為、最短で7日程度で納車できます。
下取がある場合は印鑑証明1通を別で用意し、実印を持ってお店に行けば1回で手続きが終わります。
まとめ【中古車の納車までの期間にやるべき事】
車庫証明がないと車を登録することが出来ませんので、納車期間を短くするには車庫証明の書類を早く揃えるのを優先します。
車庫証明を提出してから許可が降りるまで1週間ほどかかります。
その後、登録となるので、中古車購入者の優先順位は、①車庫証明に必要な書類集め、②名義変更に必要な書類集め、となります。
購入代金の支払いも早く済ませなければ手続きが遅れるので注意しましょう。
多くの人はそこで手放す決心がつくようですが、そうなると最初の修理代が無駄になります。
危険な車を無理やり乗るのではなく、代車を借りて中古車を探すとか、ローンを組んで購入するなどした方が結果的に得するはずです。
きつい言葉ですが、貧乏になりたければ無理やり車検を取って乗りましょう。
しかし、車に愛着や強い思い入れがあれば別です。
どんなにお金をかけても乗りたいですから。