
中古車は新車と違い、各箇所の部品も中古となる
どんな物でもそうですが、人が使った後は新品とはいえません。
車も誰かが使用した後は中古車として扱われます。
中古品は新品と違い、以前使用していた人の影響をものすごく受けます。
その影響の度合いによって価値が変わり、同じ物でも高い物もあれば安い物もあります。
その中でも車は馬力があり、スピードもでる、常に外で使用しているなど、他の物と違い、使い方次第でかなり劣化する物だと言えます。
中古車は当たりハズレがあると言われますが、しっかりとした知識をつけて購入前に下見をすればハズレを引くことがなくなります。
ここではハズレを見抜き、当たりを引く方法をたくさん教えていきます。
今回は中古車の冷却系統ラジエーターの続きである、クーリングファンについて説明し、正常に機能しているかの判断も合わせてお伝えしていきます。
赤丸がクーリングファン
ラジエーターを冷やすのはクーリングファン
ファンはラジエーターに付いています。上図赤丸の扇風機のような部品です。
このラジエーターには2つのファンがついていますが、ラジエーターの冷却水温度やエアコンの使用状況によって1つのファンが回ったり、2つのファンを同時に回したりして、ラジエーターを冷やす効果を調整します。
主に軽自動車は1つのファンしか使用していませんが、1つのファンで高回転や低回転を使い分け、冷却温度を微調整しています。
エンジンが高性能を発揮できる適温というのがありますので、冷却水の微調整は今では大事になっています。
冷却機能の仕組み
ラジエーターの中はエンジンによって加熱されたクーラントと呼ばれる冷却水が入っています。
ラジエーターをファンで冷やせばクーラントも同時に冷えてきますので、その冷えたクーラントを再びエンジンに戻せばエンジンが冷却できます。
中古車購入前にクーリングファンをチェック
クーリングファンはクーラントが98℃になると自動で動きますが、自動車のOBDⅡと呼ばれる車載故障診断機に専用テスターをつなげなければ調べる事ができませんので、テスターを持っていない時は現在ファンが動くべき状態か、止まっていていい状態か判断できません。
覗き込まなければ見えないが赤丸がファン
ファンが正常かどうかの判断は強制的にファンモーターに電気を与えることで調べる事ができます。
その方法は「エアコンのスイッチを入れる!」です。
エアコンガスにはコンデンサーと呼ばれるガスを貯めるラジエーターのような部品がラジエーターより前方に装着されています。その為、エアコンガスと冷却水は同じファンで冷やされています。(車種により違いがあります)
エアコンのスイッチを入れるとエアコンガスを冷やすために強制的にファンモーターを動かします。
ファンモーターが回れば正常と言う事です。
室内の「ブオー」という音はエアコンの風を出すモーターの音なのでファンが動いているわけではありません。間違えないようにしてください。
ここでファンが動かない中古車はオーバーヒートします。
前オーナーがそのまま使用していたとなると、オーバーヒートを繰り返して乗っていた可能性がありますので、その車両は購入してはいけません。
また、エアコンのどこかが故障していてもファンが動かない場合もあります。それはそれで、高額修理になりますので、購入を考えた方がいいと思います。
以上
ですが、冷却系統は他にもサーモスタット、ウォーターポンプなど重要な箇所もあります。
これらは中古車販売店での判断はかなりむずかしいので、説明しませんが、あらためて部品説明の記事にのせますので、興味のある方は見て下さい。